夫婦の課題 夫の浮気・不倫


<夫婦の課題 夫の浮気・不倫>

このテーマはいつの時代でも「ある・ある」です。愛し合って結ばれた二人なのに・・・そう思いませんか?

1.なぜ、夫(男)は、浮気や不倫をするのでしょうか?

どんなに真面目な人でも誠実な人でも健康な男性であれば、条件が合ったときに浮気の可能性はかなり高まります。

するかしないかは別として可能性は高まるのです!

ただ、浮気や不倫にも種類があります。というか男性にタイプがあると言った方が的確でしょうか。

A。依存症的なタイプ・・・酒・たばこに依存、ギャンブルに依存、薬物に依存、というように何かに依存して自分自身と向き合えない(向き合わない)タイプは、セックスの依存症もあります。その行為に依存してしまうタイプですが全体では極少数派です。

B。英雄タイプ・・・いわゆる「英雄、色を好む」タイプです。仕事にも情熱を燃やし社会的成功を目的としてエネルギッシュで、考え方が柔軟で、世渡りが上手く、女性からも男性からもモテるタイプ。このタイプは自分をよく知っていて自分に自信があり、自己肯定感が高いので挫折にも強く、魅力的で、何事にも勇敢です。まわりの女性が放って置かないでしょう。人間も動物ですから脳に「種の保存」繁殖を目的としたシステムが組み込まれています。このタイプは生き残る能力に長けているので、女性もそれを感知して集まってくるのです。

C。平均的タイプ・・・日本の多くの男性はこのタイプで、真面目で誠実で良識があり、責任感も義務感もあり、まわりと協調しながら無難に人生を送っていこうというタイプです。

今回はこの平均的なタイプの夫をメインにいっしょに考えていきましょう!

このタイプは、一見、浮気などしないように見えます。誠実に妻を愛し続けるように見えます。「安定型」というか安心してつきあえるタイプです。学校やサークル、職場で出会って好感がもてて、友達になり、交際が始まり、やがて結婚に至るというようなごく自然な恋愛の形から結ばれるタイプです。

たいへんポピュラーなケースですが、しかし、このような安定型のタイプにも「浮気する」可能性は潜んでいるのです!!

 

1.男性脳(性欲)を知る

まず、知っていただきたいことは「性欲」について、男性と女性では異なることを知ってください。

人間には生きるための「欲求」生理的欲求があります。誰にでもあります。食べる・飲むの欲求。寝るための欲求。排せつするための欲求。そして命をつなぐ生殖のための性欲です。人間も動物で生物学的には「種の保存」のために生きるよう脳にシステムとして備わっているのです。

男女ともにありますが、男女の「からだ」のちがいでは、ご存知のように女性は「妊娠から出産」をするしくみになっています。そのため、子を守るために何より「命の安全性」を高める必要があるわけです。つまり、感染症などを防ぐためにも、不特定多数より特定の相手であることが望ましいことだったのです。

また性欲自体の起こりも卵子を受精卵にすることが目的であるため、常時というより、排卵前後が性欲のピークになりやすいのです。

ところが、「子孫を残す」という目的における男性の使命は多くの受精卵をつくること、残すことにあるので、性欲というものは常にあると考えていいでしょう。

つまり、そこに「誘発するもの」があれば、いつでも性交できるシステムになっているのです。(健康であれば)

では、誰でもが、いつでもどこでもそういった行為をしてしまうのでしょうか?

それはちがいます!

 

2.欲求をコントロールする能力

人間には理性といって「欲求をコントロール」する能力があります。原始的な「本能」だけでは社会はつくれません。大脳新皮質が発達し、前頭葉が大きくなりその中の前頭前野という部位が「脳の司令塔」とも言われ、私たちの感情をコントロールしてくれます。もっとも人間らしいところだと言えます。自制心です。

それによって、社会的なルールを守り、秩序を損なうことなく平和に穏やかに過ごすことができるのです。ですから、性欲を誘発するものが目の前に現れて欲求を抑えることができるのです。

つまり、多くの男性は日夜この葛藤(欲求と自制心)の中にいるとも考えられます。なぜって、誘惑が多いからです。誘惑をビジネスにしているからです。

こういったビジネスを考えた人は、男性脳を知り尽くして利益を得ているのかもしれませんね。

さて、ここまでをまとめると、

男性は何歳になっても常時性欲があり、いつでも発動できる位置にいる。しかし、理性という自制心が働いているうちは、浮気や不倫をしないということがわかります!

 

3.では、それでも浮気や不倫をしてしまうのはなぜ? 理性が本能に負けるとき。

それは、「条件」が合ったときです!!!

「条件」とは理由とタイミングです。逆に条件が合わないときは誘発があっても誘発に勝てるわけです。

男性は健康であれば本能的にいつでも発動準備はできているわけですが、あえて「しない」のは、する理由がない。あるいは理由はあってもタイミングが合わないときです。

 

4.では、浮気や不倫をする理由ってなんでしょう?

よくある理由は、誰かに「癒されたかった」 「認めて欲しかった」 です。

これは一体どういうことでしょう?

人間は誰でも「承認欲求」があります。とくに男性は自己顕示欲があり承認欲求が強いとされています。そういう環境で育ったということも関係しています。一見そうは見えないタイプの人でも潜在的には誰にでもあります。生きる上で自然な欲求なのです。

つまり、自分(存在)を他者から認めてもらいたい。理解してもらいたい。肯定してもらいたいのです。

それが、認めてもらえていないと感じたり、否定されていると感じたら・・・それが不満になります。

誰から?

そう、それは妻からです!!!

もちろん社会的な場所で、対外的にも求めていますが、やっぱり一番認めてもらいたいと思っているのは身近な妻であり、妻から認められていることで男性は安心して自信が持てるのです。外で活躍できるのです。(子どもの頃は母親)

つまり、浮気や不倫の理由に「妻から否定された、妻から非難された、寂しい、孤独だ」という感情をあげて、行為を正当化してきます。

「恋愛中は認めてくれていた、結婚当初も認めてくれていた。すべて好きだと言ってくれた。それなのに子どもが生まれたら冷たくなった。子どもばかりに手をかけ自分はかまってもらえない!」

または、DINKs(ディンクス)のように子どもを持たない夫婦の場合、お互いを尊重しながら自由に合理的に暮らしているように見えますが、実は、夫は外向きの妻に対して「妻ばかり楽しそうだ、これじゃ独身と同じだ、寂しい、孤独だ」と感じていることがあります。

このような満たされない気持ち、「不満」、フラストレーションを抱えてしまうのです。

結構多いと思います。

実際に浮気や不倫に至らなくても、潜在的にこの種の「不満」をモヤモヤと抱えていると、浮気や不倫に近い想像をしたり、いつでもそこに至ってしまう準備ができていると言えるでしょう。

男性、夫の中に自分の考えるもっともらしい理由があるなら、あとは相手が現れることとタイミングだけです。

 

5.誰といつ、どんなときにタイミング(はじまり)は来るの?

出会い・・・よくあるケースでは、夫の職場での浮気、不倫。(職場に女性がいない職種はキャバクラなど)

誰と・・・夫の職場に配属になった新人(新入社員や転属) あるいは前から気になっていた同僚や部下。

いつ・・・社内の歓送迎会、忘年会。飲み会。

どんなときに・・・こころにモヤモヤとした不満を抱えたまま「何かイイことないかな~」なんて手持無沙汰にしているような心境のときに、ついフラフラっと女性に惹かれてしまうことがあります。

30代、40代は仕事にも慣れて、職場がマンネリ化していることがあります。大きなプロジェクトでも任されているときは別ですが、毎日特段変わりのない仕事を単調におこなっているような職場、職種は危険です。

目新しいものと言ったら、新卒の女子くらいで、仕事のことを何も知らない若い女子が入ってきたら、男性はワクワクするでしょう。

なぜでしょう?

それは優位に立てるからです。

自分が慣れた仕事を何も知らない人に教えることは大変かもしれませんが、「面倒だ、困ったな」と言いながらも、結構うれしいものなのです。

中には本当に面倒で嫌だという人もいますが、女性に関心があり、男のプライドがある人はうれしいものなのです。

ましてや、その新人の中に自分の好み(タイプ)の女性がいたら、もう張り切ってしまいます。

さらに、新人がたった一人だった場合は、他の人の注目も浴びますから、張り切り方は控えめにするでしょうけど、新人が多い場合、無意識に選り好みをして、その中で一番好みの女性に関心は高くなり、自ら接近していくでしょう。

ここまでをまとめると、

①妻に不満を抱き、職場では仕事に慣れてつまらないとき。

②新しく入ってきた何も知らない若い女性の中に自分のタイプの女性がいると。

③その女性に興味・関心を抱き、自分から接近してしまう。

そして、接近のキッカケとなるのが、異動の時期の歓送迎会。

歓迎会では、これから同じ職場で協力し合って同じ仕事をするわけだから、お互いをよく知ることが大事であると正論を立て、連絡方法を確認します。職種や企業によっても異なりますが、若者が多かったり、アットホームな職場では、近年(2011~13年ごろから)、LINEによるアドレス交換がメジャーになっています。無料で使えて面倒くさくないところが人気なのでしょう。

 

6.〝LINE”がくせもの

eメールよりも形式だってなくて、簡単で吹き出しから会話形式でやり取りができるので、親しくなる速度が速いのです。

上司と部下の関係であってもタメ口(友達言葉)になりやすく、上司も抵抗ないのです。好きな女性であればなおさらです。

まず、歓迎会でLINEを交換し、飲食代や帰りのタクシー代を御馳走してあげたりすれば、相手の女性は

『ごちそうさまでした。ありがとうございます。』とLINEしてくるでしょう。

すると、返事をするチャンスが来ます。

『どういたしまして。これから仕事がんばってください!』なんて返せば、

また相手から『はい!まだ何もできない私ですが、がんばります。教えてくださいね。』なんて来ます。

男性は「教えてください」の言葉に弱いものです。頼られるとうれしいのです。自分を認めてくれていると思うわけです。俄然やる気が出ます。妻からは否定され、文句を言われ、孤独を感じているとしたら、どうでしょう?頼られることに生きがいを感じます。教えることにやりがいを感じます。そして、親切に教えていくと、相手の女性から

『いつもありがとうございます。〇〇さんてやさしいんですね!』なんてLINEが来たら、

もう有頂天です。このとき、ここで承認欲求が満たされるのです!

ふだん妻からは聞けない言葉、言ってもらえない言葉、それを言われたとき夫のこころは満たされます。

 

7.何気ないやり取りに見えますが、LINEには落とし穴があります!

LINEは密室で話しているのと同じです。(グループLINEは別ですよ)

まあメールもそうですが覗かなければ誰にもわからない二人だけの空間です。

最初は社交辞令だったり何気ない会話程度でも、ほかの人には見えない「二人だけの密室」なのです。

ふだん無口で口下手で、うまく気持ちを伝えられない人でもLINEだったら書ける、言える、伝えられるということはあります。

芸能界でもLINEから不倫がバレたケースは多くありました。

つまり、LINEは手軽で抵抗なくアドレス交換できてしまう分だけ、浮気や不倫の道具になりやすいということなのです。

近年、家族間のLINEも定着してきていますから、多くの夫婦、親子がLINEを使って連絡し合っていることでしょう。

そんなとき、夫に家族以外のLINE相手ができてしまうことはあるのです。

ただの職場仲間であればいいのですが、そこに少しでも「好き」という恋愛感情があるとしたら、これはもう大きなリスクにつながることを覚えていてください。

しかし、だからと言って、全面的に夫のLINEを禁止することはできないでしょう。事が起きるまでは夫を信じているわけですから、スマホを盗み見るようなことは誰もしたくないと思います。夫との信頼関係が崩れてしまいます。

 

8.危機を回避するための予防!

夫婦の間に女性が入り込む前に! 相手の女性との関係が深まる前に! 予防しましょう。

夫が浮気する前に。夫が不倫する前に。危機一髪、手前で予防しましょう。

それは、夫の存在を見直すことです。夫を認めることです。「ほめる」というのとは違う「認める」ことです。「ほめる」は上から目線になりがちですから、気をつけてください。対等な人間として互いにその存在を認め合うことが必要なのです。

夫の承認欲求を妻が満たしてあげましょう。

長年連れ添うと、欠点ばかり目についてきたり、「もっとこうしてほしい」と相手の足りないところばかりが浮き彫りになってきます。多くの夫婦はお互いそう感じていることがあるのです。

しかし、「みんなそうだから」では済まされないのです。お互いの小さな不満が積もって、やがて大きな不満となり、それでも「子どもがいるから」とか、「ひとりじゃ食べていけないから」と、経済的な理由などから離婚はしたくないと思っていると、夫も妻も浮気や不倫で、その満たされない部分を補おうとすることがあります。

夫は妻から得られないものを他人に求めてしまうわけです。

よくある浮気・不倫のシステムはこのように作動していきます。

夫婦にないものは本来であれば、対話を重ねてお互い努力して与え合うことができたら最高です。これが幸せ夫婦です。

ところが、いつの間にか、夫婦が敵対してしまい勝ち負けを意識したり加害者と被害者になったりしてしまいます。これでは夫婦の危機。破綻します。

私は、いつも思うのですが、夫婦が幸せな夫婦でいることは努力なくしてあり得ないと思います。生まれた時期も場所も性格も習慣もみんなちがう男女が、何年も変わりなく愛し合えるのは、お互い「努力」しているからです。

恋愛の初めのような盲目的なラブラブではいられないかもしれませんが、人として尊重し合える「愛」は育むことができます。

若さや外見の美しさは変わっても、内面の美しさは増やすことができます!内面から愛し合えることはできます!動物としての人間は種の保存から、若さ、美しさに惹かれてしまうのは当然でしょう。しかし、お互いを理解し合い労わり合い助け合い支え合う存在になれば、本能の欲望に勝る「精神の愛」が育つのではないでしょうか。

ただ、その努力は決して苦しいものではなく、楽しい努力です。

それは、「ちがいを認めること」

お互いに自分とちがうと思うところを認め合うことなのです。否定してはいけません。排除してもいけません。自分の言うことを押しつけたり支配したりすることもいけません。

ちがいがあってもいいんです。ちがうことを「良かったこと」として受け止めるのです。

その上で対話を重ね、気持ちや考えを伝え合うのです。対話のスキルや考え方はわからなければ当ルームへ聞きに来てください。

そうして、「なんでこうするの?」「どうしてそうなの?」という相手に対する疑問を解いていきましょう。解いて理解し合いましょう。「ちがい」に拘ると、それが大きな不満となります。ちがいを生かしていきましょう。

その努力を怠ったときに・・・

夫婦の危機は訪れるのだな~と思います。

努力を怠ったスキに魔の手が忍び寄るのです。

愛し合って結ばれた二人のはずが、いつしか知らない間に取り返しのつかない罵り合いや憎しみ合いに至ることもあります。

最初は小さな不満でも、不満を抱えることによって、新たに目の前に現れた女性に求めているものを重ね合わせて、こころが惹かれていく、なんてことがあるのです!

単純に「若い娘が好き」という浮気もありますが、多くは「妻に求めているものが得られなかった」「妻が自分をバカにする」「妻が自分を否定する」

たとえば、夫の趣味を妻が理解できなくて『なんで、そんなことが面白いの?くだらないからやめれば!』と言ったり。そういうことでも夫は妻に失望します。妻も夫に失望して夫も妻に失望する。

こういうことがキッカケで、職場の若い娘が自分と同じ趣味だった、理解してくれた、賛同してくれた、だから好きになった。というケースもあります。

妻から見ればどんなにくだらない、つまらないと思える趣味であっても、夫が好きなものを妻が否定したり非難することは決して望ましいことではありません。

しかし、妻は妻の価値観をわかってほしくて、妻の基準をわかってほしくて、相手(夫)の趣味を非難してしまいがちですが、あえて言います。それでも180度ちがう価値観であっても相手(夫)の趣味は夫の自由ですから受け止めて認めることが努力なのです。

また、夫より妻の方が社会的地位が高くなったケースでも、夫は自分には存在価値がないと思い込み、別の女性に癒されたくなった。というケースもあります。

また、夫より妻の方が経済的優位に立ち、収入格差ができた。それで夫のプライドが傷ついたことから別の女性に癒しを求めたというケースもあります。

 

9.まとめ

しあわせは努力なしには維持できない!!

総じて言えることは、人間は男性でも女性でも、いちばん信頼しているパートナーに自分をちゃんと知ってもらいたい、理解してもらいたい、行動をわかってもらいたい、存在を認めてもらいたい、頼られたい、必要とされたい、そういうものなのですね。

そのための意識の持ち方とコミュニケーションは、「いつもそばに居てくれてありがとう!」というシンプルな感謝の気持ちと、それを伝え続けることです。もちろん、妻だけでなく夫にも持っていてほしい気持ちですが。

そして、気持ちは言葉や行動で伝えていかないと伝わりません。

朝起きたら、『おはよう!』 笑顔で気持ちよくあいさつしましょう!

仕事に行くときは、『気をつけて行ってらっしゃい!』 笑顔で送り出しましょう!

お昼休みには、『ごはん食べた?』 離れていても気遣いは忘れずに!

帰宅したら、『お帰りなさい!お疲れ様です!』

夕食は、なるべく一緒に食べるようにして、『きょうは何か変わったことあった?』 相手に関心をもって聴きましょう。そうです。相手に興味や関心をもつことは一生です。関心があるということは好意をもっていること。関心がなくなったというのは「嫌いではないけど好意が低下した」証拠です。あるいは、パートナー以上に関心の強いことがある。どちらにしても相手は寂しいものです。

寝る前に、『きょうも一日ありがとう!』 笑顔で言いましょう!ハグしたり、おやすみのキスも大切です!恥ずかしがらずにしましょう。

夫婦になったら、まずこれを忘れないように記憶に留め、毎日実践していくことが望ましい夫婦のあり方なのですね。

 

「頭ではわかっているんだけど、できていない」という方は、早めのご相談を!